借金返済計画で賢い借金の返済方法で早い完済を目指す

生活費や趣味に使うお金、急な出費などに対応するため、カードローンを使おうと考えることは多いでしょう。

消費者金融業者や銀行が提供するカードローンには、様々なルールがあります。借りる前に知識を持っておき、賢く利用していきましょう。

万が一の場合はお金借りられないときの最終手段とは?を参考にして下さい。

借金の返済計画を立てて完済を目指す

借金の完済を実現するために、まずやるべきことは2つあります。

  • 借金の現状を把握する
  • 実行可能な返済プランを組む

まず完済計画を組む前に考えるべきなのは、「これ以上の借入をしない」ことです。

むやみに貸し借りを繰り返していては、いつまでも借金は減らないからです。

そのために現状の把握は欠かせません。

  • 借入先
  • 借入残高
  • 利息額
  • 毎月の返済額
  • 過去の借入残高の推移

何を、いくら、何のために借入をしているのか明確にすることで、「いかに無理な生活をしていたか」が明確になります。

同時に、家計全体のスリム化も進める必要があります。

継続的に生活費を借入している場合、すでに支出が収入を上回っている状態です。

遊興費や服飾費など「ぜいたく」になる部分をカットし、毎月の支出が収入以内に収まるように考えましょう。

それができれば、あとは返済計画どおりに返済して借入残高を少しずつ減らすだけです。

ただ、言うだけならカンタンですが、実行するのは簡単ではありません。

返済を始める前に、「必ず完済する!」という強い意志を持つことが大切ですね。

借金をしていることのデメリット

本来、借金というのはネガティブなことばかりではありません。

元手が少ないなかで効率的に大きなお金を動かす手段として、企業の活動には切っても切れないものになっています。

会社においては、借金できなくなることは考えられません。

ただ、個人で生活費として使うにはデメリットが大きいのも事実です。

ざっと考えただけで、以下のような悪い面が考えられます。

  • 精神的に良くない
  • 将来に期待が持てない
  • 悪事に手を染める可能性

まず、何といっても精神的によくありません。

会社員でも絶対安泰ではないのですから、「返済できなくなったらどうしよう……?」という考えは心のどこかに持ち続けることになります。

もっと現実的で具体的な問題は将来に期待が持てなくなることです。

これは借金の返し方や借り入れ額にもよりますが、たとえば「住宅ローン」を例に考えると分かりやすいですね。

すでに返済の延滞(61日以上または3ヶ月以上)をしている場合、住宅ローンの審査は通過できません。

そうでなくても、借金した分はローンで借入できる金額が減額になってしまうので、希望する家が建てられない可能性は高いでしょう。

自分の将来を借金によって制約されている点で、希望が持てなくなることが考えられます。

話は変わりますが「闇金ウシジマくん」という漫画を知っていますか?

闇金を経営する丑嶋馨(ウシジマカオル)と、その客になる関係者の人間関係を描いた漫画として人気を博しました、

主人公の闇金経営者「ウシジマくん」の名言を紹介しましょう。

……俺達が相手にしてる連中はよ、孤独に耐えられねェ連中だ。それを簡単に解消する手段を安易に手に入れた連中だ。だがよ、簡単に手に入るものは、大切にできねェ。

闇金とはいいませんが、消費者金融で借りたお金も、自分が苦労したお金ではありません。

なので、使おうと思えば簡単に使ってしまえるんですよね。

その「かんたんなお金」で人生を棒に振らないためにも、ここから挽回できるように最善を尽くしたいですね。

借金が減らない原因

「返済はしているつもりだけど、どうしても借金が減らない」という場合、どのような原因が考えられるでしょうか。

考えられる原因は3つあります。

  • 返済してもまた借りてしまう
  • 返済額が少ない
  • 浪費が多い

共通するのは、支出が収入に合っていないという点ですね。

残高を減らす道のりはそれぞれ違いますが、たとえば「浪費を減らす→借入をしないようにする→返済額を増やす」というルートが良いでしょう。

まず過去数ヶ月の出費を全て確認し、贅沢をしてしまった部分を徹底的に洗い出すことが大切です。

そして翌月の収入を振り分け、支出がオーバーしないように支出の計画を立てましょう。

支出が収入とイコール以下になれば、追加の借入がないため確実に残高が減少します。

借金返済計画の立て方

借金の返済計画を立てるなら、以下の3つのステップをこなしましょう。

  1. 返済するべき総額を明らかにする
  2. 毎月の返済額を計算する
  3. 毎月の収入から返済に回せる金額を計算する

返済するべき総額を明らかにする

まず、借入金額の総額は借入している消費者金融のマイページから確認できます。

郵送される利用明細を確認しても良いでしょう。

毎月の返済額を計算する

続いて毎月の返済額ですが、消費者金融の公式サイトに記載があればそこを確認しましょう。

どうしても分からなければ、コールセンターに電話で聞けば教えてくれます。

複数の業者から借入している場合は、業者ごとの最低返済額を合計すれば毎月の返済額が計算できます。

毎月の収入から返済に回せる金額を計算する

最後に、家計簿を確認し、毎月の返済額のお金を捻出できることを確かめましょう。

ノートに毎月の固定費・変動費を書き足していき、残ったお金を返済に回すイメージです。

総収入
家賃30万円
支出
家賃6万円
交際費・娯楽費3万円
食費5万円
教育費用2万円
日用品3万円
水道代1万円
光熱費1万円
ガソリン代1万円
貯金3万円
借金返済5万円

上記はあくまで一例ですが、5万円は返済に回せることが分かります。

貯金まで返済に回すことができれば、最大で8万円まで返済が可能です。

このように、収入のなかでやりくりして返済できる金額を算出し、最低返済額を上回れば毎月の返済残高は減っていくことになります。

借金返済計画書の書き方

毎月の収入のなかで返済が進められることが分かったら、具体的な返済計画表を作りましょう。

計画表を作ることで毎月の返済額が具体的になり、完済日も明らかになります。

消費者金融の「返済シミュレーション」をそのまま印刷して持っておく方法もありますが、エクセルなどを使って自分で作成することもできます。

あくまで一例ですが、こんな感じですね。

返済回数年 月返済額元金利息残高
02021/81,000,000
12021/941,00028,67212,328971,328
22021/1041,00028,62612,374942,702
32021/1141,00029,37811,622913,324
42021/1241,00029,36511,635883,959
52022/141,00029,73911,261854,220
62022/241,00031,1719,829823,049
72022/341,00030,51510,485792,534
82022/441,00031,2309,770761,304
92022/541,00031,3029,698730,002

参考:アイフル|ご返済シミュレーション

元金と利息の内訳は、消費者金融の返済シミュレーションを使えば簡単に計算できますよ。

上記の例は「アイフルで100万円を30回で返済するとき」のシミュレーション結果です。

返済資金のために生活を見直す

借金返済のためのお金を捻出するには、生活の見直しが肝心です。

ここでは、具体的にどんな見直し方があるのか見てみましょう。

出費を見直す

もっとも効果的な方法は、やはり余分な出費を見直すことです。

遊興費で毎月3万円使っているのを1万円に減らせば差額の2万円で追加返済ができます。

追加返済は全額が元金に充当されるため、毎月繰り返すたびに借入残高を効率的に減らせます。

特に「通信費」「固定費」など毎月固定でかかる料金を節約すると効果的です。

家計簿をつける

中長期的に節約する癖をつけるなら、家計簿をつけることも欠かせません。

使った金額を一覧でまとめておくことで、「どの月に何に対して使いすぎたか」が明確になります。

手書きが大変でも心配はありません。

家計簿アプリをつかえば、レシートを読み込んで自動的に家計簿を作ることもできます。

クレジットカードの利用は必要最小限に

返済に集中している間は、クレジットカードの利用は必要最小限にしましょう。

もし使う場合も分割払いやリボ払いではなく、一括払いのみにしましょう。

分割やリボにすると返済総額が大きくなってしまい、せっかく借金を減らそうとしているのに意味がありません。

毎月定額で返すことで「借金」という意識が薄まるのも問題ですね。

借金返済のお金を集めるための方法

借金返済のためのお金を集める方法は「節約する」以外にもあります。

ここでは、何かを処分してお金を得る方法を紹介します。

フリマアプリで不用品を売る

昔はフリーマーケットといえば、実際にスペースを借りて商品を並べるイメージでしたが、今では簡単に売買できます。

すでに使っていないブランド品や服など、フリマアプリで売却することで「部屋の断捨離」と「お金の捻出」を同時に進められるのがメリットですね。

ただ、買うかどうかは買い手が決まるため絶対に売れると限らないのがデメリットです。

単価はぐっと下がりますが、リサイクルショップに持ち込むという方法もあります。

質屋の活用

ブランド品や貴金属、腕時計などがあれば質屋も選択肢に入りますね。

持ち込んだ質草(預ける商品)の価値によって借入できる金額は変わりますが、いわゆる「ブラック」の人でもお金が手に入ります。

ブランド品を手放せば返済の必要もないため、返済に苦慮している人には有力な選択肢になります。

ただ、取り戻したい場合は上限年109.5%という割高な利息が設定されるため、返済額が高くなる点に注意しましょう。

賢い借金の返済方法

賢く返済するには

借金をするとき、ついその場の必要に迫られて借りてしまうのは良くあることです。

何かの支払日が来るのに手元にお金がないときや、緊急で用立てしなければならないときなど、気が焦って「とにかく借りなければ」と思って借りるのは無理もありません。

1.返済計画を立てる

考えるべきなのは、返済計画をしっかり立てておくことです。

利息の計算方法を覚えて、借入先の返済方法を確認し、毎月いくらを返済すれば良いのかを計算しておきましょう。30万円を年利18%で借りたとき、12回で返済したいなら2万8000円ずつ毎月返済する必要があります。

なるべく低い金利で借りることができれば、それに越したことはありませんが、返済計画を持っていることのほうが重要です。

2.必要最低限の金額を借りる

金利の低いカードローンに契約できたとしても、そこで不必要に高額な借入をすると、残高が大きくなってしまい、せっかくの低金利を充分に活かすことができなくなります。

金利が低いことで安心してしまって、返済期間が延びるほど利息が大きくなっていくことに気づきにくくなります。金利が低いとは言えない消費者金融業者で借りるなら、なおさら必要以上の借入は控えるべきでしょう。必要最低限のお金だけを借りて、追加借入をなるべくしないで返済に努めましょう。

3.約定返済だけに頼らない

カードローンの返済では、毎月決まった日に最低返済額を返済する「約定返済」があります。

約定返済は契約に基づいた返済ですが、これだけに頼っていると返済期間も延びますし、最終的な返済額も大きくなります。人気のあるカードローンには「約定返済額が低く設定される」という傾向があります。

返済期間が長期化すると、結果的に利息はどんどん膨らんでいきます。約定返済だけに頼らず、臨時返済もしていくようにしましょう。

返済額が増えてしまう理由とは

1.必要以上に借りている

カードローンの返済額が増えてしまう理由として良くあるのが、必要以上に借りてしまうことです。

これには「利用限度額」が大きく影響しています。

たとえば、10万円だけ必要という理由で消費者金融業者と契約したとき、「限度額は30万円まで大丈夫ですが」と訊かれて、余裕を持たせるために30万円で契約したとします。10万円を借りても20万円の利用可能額があります。

これをつい「自分が使えるお金」と勘違いしてしまうことがあります。毎月の約定返済を必要経費を思い込んで、さらに20万円を借りて使ってしまうと、結局は借金の額は増えてしまいます。このようなことがないよう、契約時にはしっかり必要額だけで契約しましょう。

2.繰り上げ返済・臨時返済をしていない

カードローンの大きなデメリットとして、毎月の約定返済だけだと借入残高がなかなか減らないという点が挙げられます。約定返済は「毎月この額は最低でも返済してください」という金額に過ぎません。

返済額が一定であるために気が付きにくいですが、毎月の返済で利息を支払っています。返済回数が増えるほど利息額は増えます。返済回数を減らすために最も有効な手段は約定返済以上に返済することです。繰り上げ返済や臨時返済をして、返済期間を短くしましょう。

3.借りては返すの繰り返し

カードローンのユーザーに良く起こる心理として、「借りるのが当たり前の生活になっている」ことが挙げられます。

毎月2万円や3万円といったお金を借りることが当たり前になっていて、それを含めて生活費としているケースです。「毎月返済しているから大丈夫」と思って、生活のレベルを借金込みで考えるようにしています。

この生活はいずれ破綻します。利用限度額いっぱいにまで借りてしまって、また別の業者から借りるとなると多重債務状態に陥ります。借りたら「まずは完済する」ことを考えましょう。

借入の「見える化」をしよう

カードローンを賢く返済していくためには、支払う利息の総額や返済期間を確認しておく必要があります。そのためには、借入の「見える化」としておきましょう。有効なのは返済シミュレーターの利用です。

1.返済シミュレーターとは

多くの銀行や消費者金融業者のホームページに「返済シミュレーター」が掲載されています。

「借入金額」「毎月返済額」「金利」を入力すると、返済期間を表示してくれるものです。返済期間を指定すると、毎月いくら返済すれば良いかを計算するというものもあります。

その金融機関のユーザー向けですが、ほとんどは会員でなくても利用可能です。アコムの「ご返済シミュレーション」で借入希望額を10万円、貸付利率を18%、返済回数を10回と入力すると「毎月のご返済金額は1万1000円です」と表示されます。

2.シミュレーション結果を表にまとめる

シミュレーションの結果を表示させたら、それを表にまとめておきましょう。Excelでも良いですし、グーグルのスプレッドシートでも良いでしょう。

【アコムで10万円を金利18%で借りるとき】

・返済回数:10回

・毎月の返済額:1万1000円

返済回数返済額利息元金充当額借入残高
1回目1万1000円1524円9476円9万0524円
2回目1万1000円1380円9620円8万904円
3回目1万1000円1193円9807円7万1097円
4回目1万1000円1083円9917円6万1180円

最終回の10回目では返済額9344円、利息136円・元金充当額9208円で完済となります。

このように、「いつ完済になるのか」が分かれば返済の意欲も湧きますし、せっかくの計画を台無しにしないよう追加借入をしようとは思わなくなります。結果的に借金はきっちり返済できるようになります。

返済額の完済のめどをシミュレーション例

上記と同じ条件で、毎月の返済額を増やした場合はどうなるのでしょうか?

シミュレーションしてみました。

毎月2万円返済する場合

回数返済金額元金利息残高
累計104,750100,0004,7500
120,00018,5001,50081,500
220,00018,7781,22262,722
320,00019,06094043,662
420,00019,34665424,316
520,00019,6363644,680
64,7504,680700

引用元:アコム|返済シミュレーション


毎月5万円返済する場合

回数返済金額元金利息残高
累計102,306100,0002,3060
150,00048,5001,50051,500
250,00049,2287722,272
350,0002,2723443,662

引用元:アコム|返済シミュレーション


返済日をきちんと守る

カードローンの返済では、基本的なことをしっかりと守りましょう。

何よりも返済日をきちんと守ることが賢い返済の第一歩です。返済期限をすぎると「遅延損害金」が発生します。これは通常の金利よりも高い設定なっているので、その後の返済に大きな悪影響を及ぼします。

「1日くらい大丈夫だろう」と甘く考えていると、事態を悪化させるだけです。消費者金融業者や銀行では、返済に1日遅れただけで連絡が入ります。

確かに1回くらい遅れることはあるかもしれません。誰にでもうっかり忘れるということはあるからです。

そのため、どのカードローン会社でも1日遅れるくらいなら連絡するだけで済ませます。「いつ返済できるのか」を約束して、その通りに支払えば問題にはなりません。ただし、何度も繰り返すと事故情報として登録される危険があります。

返済期日を守らないことによるリスクには3つあります。

1.カードの利用停止

返済期日を守らないと、カードの利用ができなくなります。停止のタイミングは業者・銀行によって異なりますが、早ければ返済期日の翌日から数日中にはストップさせられる可能性があります。うっかり口座にお金を入れるのを忘れていたという場合でも、引き落としができなければ同じような事態になります。

2.信用情報に傷がつく

カードローンを利用すると、その利用履歴は「個人信用情報機関」に登録されます。申し込みや借入、返済まですべての情報が登録されることになっています。返済期日に遅れると、その情報も記録として残ります。

返済せずに延滞として記録されてしまった場合、その情報は金融機関すべてに共有されることになります。そうなると、他のカードへの影響も出ますし、ローンの申し込みを否決されることもあります。

3.遅延損害金の発生

返済に遅れると返済日から遅れた日数分の遅延損害金が発生します。

遅延損害金=延滞元金×遅延損害金利率(20%)÷365日×延滞日数

4.自宅に督促状が届く

返済が遅れた当初、メールや電話で連絡が入ります。そのときにすぐに返済すれば問題ありませんが、無視していると督促状が届くことになります。

家族に秘密で借入していた場合、「家族に隠れて借金した」「おまけに返済ができていない」という2つのことが家族バレするリスクがあります。

5.一括返済を要求される

貸金業者の約款や規定を見てみると、延滞をした場合に「期限の利益」がなくなることが明記されています。(期限の利益喪失事項)

期限の利益は次に解説しますが、要するに「分割返済だったものを一括返済しなさい」ということです。

ただでさえ返済ができないのに、さらに厳しい立場になってしまうわけですね。

期限の利益とは

期限の利益とは、「一定の期限が到来するまでは返済しなくても良い」という利益のことです。

完済日が設定されて分割払いできるのは、利用者にとってメリットですよね。だから「利益」と呼ばれます。

しかし、返済遅れなどの不誠実な態度を取ると、期限の利益は使えなくなります。(期限の利益の喪失)

期限の利益が喪失すると、期限まで完済を先延ばして分割払いにしていたのに、すぐに全額を返済することになります。

6.最終的には財産の差し押さえになる

一括返済に応じない場合、債権者は債権回収のために裁判を起こします、

裁判所からの通知まで無視した場合、債権者の言い分が認められて財産の差し押さえに至ることになります。

こうなると動産・不動産・債権などの財産を自由に処分することができなくなります。

繰り上げ返済が重要

カードローンの借入を早く返済するには、繰り上げ返済が最も効果的です。

カードローンやキャッシングなどと呼ばれる個人消費者向け融資には、毎月の最低返済額が決まっています。これは単に少なくともこの額は返済してほしいと業者・銀行のほうから提示されている額です。

「約定返済」と呼ばれる毎月の返済では、この最低返済額以上を返済することが決まっています。このとき、最低返済額以上を返済することを繰り上げ返済と呼びます。業者によっては「追加返済」「任意返済」「随時返済」などと呼んでいますが、どれもほぼ同じものを指しています。

毎月の返済には利息分が含まれています。

金利から算出される利息は1日ごとに加算され、1ヶ月ごとの返済では30日分または31日分の利息を返済します。

毎月の返済額のうち、元金の返済に充てられる金額は「返済額から1ヶ月分の利息を差し引いた額」です。繰り上げ返済するほど、つまり1ヶ月当たりの返済額が大きくなるほど、元金の返済に充てられる金額は大きくなります。

【利息が1000円のとき】

・返済額が5000円:5000円-1000円=4000円(元金の返済額)

・返済額が1万円:1万円-1000円=9000円(元金の返済額)

繰り上げ返済するほど、元金は早く減って返済期間が短くなって利息の総額を抑えることができます。

繰り上げ返済の効果

金利が年率18%という消費者金融業者は数多くあります。アコムやアイフル、レイクALSAなどです。こういった業者から50万円を借りることを考えてみましょう。

1.少しずつでも効果あり

たとえばレイクALSAであれば、借入残高が50万円のときには最低返済額は1万2000円に固定されます。この最低返済額だけを返済するケースと、プラス1000円を返済するケース、プラス2000円を返済するケースを比較すると以下のようになります。

毎月の返済額利息総額利息の差額返済期間
1万2000円29万0486円66回
1万3000円25万1057円3万9429円58回
1万4000円22万1450円6万9036円52回

毎月1000円多く返済するだけで、完済までの期間は8ヶ月早まり、利息の総額は4万円近くまで抑えることができます。さらに2000円多く返済すると、返済期間は14ヶ月の短縮、節約できる利息額は7万近くになります。ほんの少し返済額を増やすだけでかなりの節約効果があります。

このようなシミュレーションは、各社がホームページに設けている返済シミュレーターを使うと簡単に計算できます。「早く返済したい」「早めに完済したい」と考えている人はぜひ活用してみましょう。

2.まとまった金額を返済すると

ボーナスなどの臨時収入があったときに、まとまった額を返済することもできます。このとき注意したいのは、早いタイミングで臨時返済したほうが利息節約の効果が高いということです。

レイクALSAで50万円を借りたとき、毎月の最低返済額は1万2000円となります。

ボーナス時に10万円を返済するケースで、たとえば「5回目の返済時に10万円を返済する」場合と「50回目の返済時に10万円を返済する」場合で比較すると、前者は10万円近くの利息を節約できますが、後者では2万円程度しか節約できません。

同じ金額を繰り上げ返済したのに、時期によって大きな違いが出てきます。まとまった金額を返済する場合では、できる限り早いタイミングで返済しましょう。

複数のカードローンの返済に苦労しているなら「おまとめ」も選択肢

いくつかのカードローンを使っていて、返済に困っている場合は、おまとめローンを利用することも検討しましょう。

A社の50万円、B社の30万円、C社の20万円をD社で借入して完済し、合わせた100万円をD社で完済していくというイメージです。

おまとめローンは総量規制の対象外のため、年収3分の1を超える金額でもまとめられます。

100万円以上のおまとめができれば金利は年18.0%から利息制限法の上限である年15.0%まで減額されるので、毎月の返済負担を減らす効果が期待できます。

カードローンの借金返済で絶対にやってはいけないこと

「借金を減らしたい」「楽になりたい」という気持ちは、誰もが同じです。しかし、返済のためだからといって絶対にやってはいけないことがあります。

闇金を使う

闇金は審査なしでお金を貸してくれる存在です。

カードローンの返済督促に耐えられず、安易に手を出すことは絶対に辞めて下さい。

闇金では10日で1割など法外な利息を請求されます。

正規の業者で返済できていないのに、闇金を完済することはまずできません。

取り立ての厳しさも正規の業者の比ではなく、家族や友人に迷惑をかけてしまいます。

夜逃げを狙う

夜逃げをしたからと行って、借金がなくなることはありません。

逃げている最中も遅延損害金は積み重なりますから、ますます返済できない状態に陥ります。

また、借入した本人が夜逃げしたら、返済の催促は保証人に向かうことになります。家族が保証人になっている場合、家族を犠牲にして逃げることになってしまいますよ?

「時効まで逃げ切れば良いんでしょ?」というのも通用しません。

たとえば内容証明郵便で取り立てると、初回に限って半年間は消滅時効が完成しません。

また裁判で「お金を返しなさい」と判決が下った場合、それまでの期間は中断(リセット)されます。

何らかの手段で現在の勤務先を知られた場合は給与差し押さえの手続きもあります。基本的に債権回収のプロである金融機関から逃げることはできないと考えるほうが賢明です。

他社からお金を借りて返済に充てる

A社の借金を返済するために、B社から新しく借りるのは絶対に辞めてください。

たとえばA社で10万円借入して返せないとしましょう。

B社から借りれば確かにA社は返済できます。

しかし、B社でも借りたお金に利息が追加されるため、返済金額はA社に対する借金よりも大きくなります。

このような返済の仕方では次々に利息負担が増え、一向に完済できない状態が続いてしまいます。

カードローンの仕組み

個人向け融資サービス

消費者金融業者や銀行が提供しているカードローンとは、個人向けの融資サービスのことです。

コンビニのATMを使ったり、銀行ATMなどで現金を引き出したり、インターネットを使って自分の口座へ振込することで借入ができるものがカードローンです。

安定した収入があり、金融履歴で事故情報がなければほとんどの社会人が申し込みすることができます。

信販会社やデパート、スーパーマーケットなどが発行するクレジットカードにも「キャッシング機能」が付帯していることがあり、これを使ってお金を借りることができます。

ただ、サービスの内容については多少の違いがあります。たとえば、利用限度額です。

クレジットカードに付帯しているキャッシング機能では、ショッピング枠との兼ね合いで利用できる金額には制限があります。

50万円の枠ですでにショッピングで30万円を使っていたらキャッシングでは20万円しか借りることができません。

カードローンでは、10万円から1000万円までの設定となっており、利用限度額の範囲内ならいつでもいくらでも借りることができます。

まとまったお金が必要というときには、カードローンを利用したほうがいいでしょう。

カードローンの3つの特徴

1.担保なし・保証人なし

ある程度のまとまったお金を借りるというと、普通は「不動産を担保に借りる」「保証人を付けて借りる」といったことが必要と考える人が多いでしょう。

ところが、ほとんどのカードローンでは担保や保証人なしでも契約ができます。

一部のカードローンには申込条件として「保証会社による保証が受けられること」とされています。

保証会社とは、申込者を審査したうえで問題がないと判断したら保証人の代わりとなる会社のことです。

2.資金使途が自由

一般的に「ローン」というと、住宅ローンやマイカーローンが挙げられます。

主に銀行や信用組合などで提供されていますが、こういったローンには利用目的が限定されており、他の用途で利用できません。

カードローンの特徴は、こうした利用目的を問わない点にあります。カードローンでは資金使途は「自由」です。

事業性のある資金としては使うことはできませんが、生活費や趣味、旅行など様々な目的で利用可能なのがカードローンです。

3.いつでも借入と返済ができる

カードローンは契約のときに設定された限度額の範囲内であれば、いつでも自由に借入することができます。

また、借入額を一度に全額返済しなくても構いません。

毎月1回、決められた日に最低返済額を支払うだけで済みます。まとまった収入があったときなど、好きなタイミングで多めに返済することも可能です。

基本的な借り方

1.カードローンの申し込み

カードローンを使ってお金を借りるには、まずは自分に合ったカードを選んで申し込みをする必要があります。

銀行や消費者金融、信用組合、信用金庫など多くの金融機関が個人消費者向けのカードローンを発行しています。

申し込む方法には、Webで申し込む方法もあれば自動契約機で申し込む方法もあります。

窓口で担当者と相談しながら申し込めるカードローンもあります。主に消費者金融業者での申し込みに限りますが、電話1本で手続きができるところもあります。

2.審査

申し込みをすると、必ず審査が実施されます。申込者の収入から見て無理のない借入かどうか、また、申込者がこれまでにカードローンやクレジットカードの利用で遅延なく返済しているかどうか、などを審査します。

個人の金融の利用履歴は「個人信用情報機関」という機関に登録されており、そこに情報を照会して審査に通過させて良いかどうかを判断します。

3.カードを受け取る

審査に通過できれば、カードの受け取りをすることができます。郵送で届けてもらうこともできますし、店頭で受け取ることもできます。

無人契約機で手続きすると、その場で発行されます。近年ではまったくカードを発行せずにスマートフォンのアプリだけで借入・返済ができるカードローンもあります。契約が完了すれば、その金融機関のATMや提携しているATMから現金の借入ができます。

4.ATMなどで借りる

最も身近で簡単な借入方法は、ATMを使う方法でしょう。多くの銀行・消費者金融がコンビニのATMと提携しています。

コンビニのATMにカードを挿入して借入手続きをすると、簡単に現金を入手できます。

また、インターネットバンキングの口座を持っていれば、その口座に振込で融資を受けることもできます。ネットバンキングは365日24時間利用できるので、便利に使うことができます。

返済の種類

毎月返済が基本

カードローンの返済では、毎月決まった額を返済することになります。これを「約定返済(やくじょうへんさい)」と言います。

毎月決められた日までに、決められた最低返済額以上の額を支払うというのが、カードローンの返済では基本となります。

支払い方法には銀行口座からの振替や、コンビニATMからの入金など、業者・銀行によって様々な方法が用意されています。

カードローンは通常、長期の借入が前提です。借りたらすぐに全額返済するのはレアケースでしょう。

毎月の約定返済で少しずつ返済していく方法が基本です。

覚えておきたいのは、カードローンの金利が「日割り計算」である点です。1日ごとに利息が加算される仕組みになっています。

そのため、約定返済の際の最低返済額の返済だけでなく、臨時に追加返済していくことが大切になります。どのカードローン会社でも追加返済をすることが可能です。

口座振替

カードローンの返済方法の代表的なものが「口座振替」です。

これは、指定した銀行口座から決められた日に自動的に返済額を引き落としするものです。公共料金の支払いと同様の感覚で返済できます。毎回振込の手続きをする手間が省けますし、返済忘れも防ぐことができます。

ただし、引き落としの日に必要な金額が残っている必要があります。

もし引き落としの日を指定できる契約なら、口座に充分な額が残っている可能性の高い給料日直後に指定しておくと良いでしょう。

給料の振込口座を指定しておくと、「残高がなくて引き落としできなかった」というリスクを軽減できます。

【口座振替のメリット】

・返済忘れがなくなる。

・確実に返済を継続できる。

【口座振替のデメリット】

・口座に残高がないと引き落としできない。

・口座に履歴が残るので、通帳や履歴から他人に発覚するリスクがある。

・最低返済額のみの返済だけになると、支払期間が延びて総返済額が多くなる可能性がある。

ATM

カードローンの返済方法として簡便で使いやすいのが「ATMでの返済」です。

多くの消費者金融業者・銀行はお互いに提携関係にあり、今では金融機関のATMを問わず、いつでもどのATMからでも返済できる環境が整っています。

また、コンビニのATMは生活にしっかり定着しており、いつでも好きなときに利用できます。

多くのコンビニが365日24時間営業で、ATMも同様にいつでも使うことができます。そのため、仕事が忙しい人であっても、仕事の前後や外出したついでに返済することが可能です。

また、ATMからの返済なら銀行を経由せずに返済できるので、記録が残ることがありません。ただし、ATMの利用手数料がかかります。

・ATM手数料(通常のケース)

利用金額1万円以下:108円

利用金額1万円超:216円

銀行のカードローンなら、その銀行のATM、消費者金融業者なら自社ATMを使うと、こうした手数料は無料になります。

【ATM返済のメリット】

・いつでも返済できる。

・通帳などの履歴が残らないので家族バレの可能性が軽減される。

【ATM返済のデメリット】

・返済忘れの可能性がある。

・コンビニATMを使うと手数料がかかる。

ネットバンキング

ネットバンキングは、インターネット上でお金の取引ができるようにしたサービスです。

三菱UFJ銀行には「三菱UFJダイレクト」、三井住友銀行には「SMBCダイレクト」などのネットバンキングサービスがあります。

また、ジャパンネット銀行や住信SBIネット銀行など、リアルな店舗が存在せず、ネット上にだけ開設されている銀行もあります。

こういったネットバンキングからも、カードローンの返済が可能です。

24時間いつでも手続きすることができ、銀行によっては約定返済にも対応しているところがあります。

日本に住んでいる社会人なら、どこかの銀行に自分の口座があるでしょう。

大手の銀行だけでなく、地方銀行や信用金庫もネットバンキングサービスを提供しており、ここから返済すると、いつでも好きなタイミングで返済することができて便利です。

ただし、単に口座を持っているだけでは利用できません。サービスに申し込んで、初めて利用可能になります。カードローンの返済だけでなく、他の用途にも幅広く使えるので、自分のメインバンクくらいはネットバンキングサービスに申し込んでおきましょう。

【ネットバンキングの返済のメリット】

・24時間365日いつでも返済できる。

・ATMや窓口を利用しないので、外出しなくて良い。

【ネットバンキング返済のデメリット】

・ネットバンキングに申し込まないとサービスを利用できない。

・利用手数料がかかるケースが多い。

・口座振替を併用していないとき、返済忘れをするリスクがある。

店舗

カードローンによっては、店頭の窓口で返済できることもあります。

窓口での返済は、他の方法と違って直接その店舗にまで行かなければなりません。

そのため、実際に店舗で返済するという人は非常に少ない傾向があります。ただ、手間はかかりますが、返済している実感を得やすく、目の前で返済の手続きが行われるので確実です。

借入額が確かに減っているという感覚を持てるため、完済しようという意欲も高まります。

完済するには1000円未満の端数まで返済する必要がありますが、ATMによっては小銭の取り扱いがないケースもあり、そういった場合では店舗での返済が良いでしょう。

【店舗返済のメリット】

・返済している実感が持てる。

・記録が残らないので家族バレのリスクが低い。

・1000円未満の返済もできる。

【店舗返済のデメリット】

・店舗に行く必要がある。

・営業時間が限られる。

カードローンの返済方式

リボルビング払いにまつわる言葉の意味

クレジットカードやカードローンの商品説明には「リボ払い」や「残高スライド方式」といった単語が登場します。

「要するに分割払いということだろう」という程度の認識の人も多いでしょう。

ただ、こういった言葉の意味を正しく知っておくことで、返済計画は立てやすくなりますし、返済への意欲も高まります。

ぜひ覚えておきたいのは「元利と元金」「定額と定率」の違いと、残高スライドの意味です。

1.元利と元金

リボ払いの方式には、たとえば「元利定額リボルビング方式」や「元金定率リボルビング方式」といったものがあります。

ずは、この「元利」と「元金」の違いを知っておきましょう。通常、リボ払いでは毎月一定の金額を支払っていくことになりますが、その支払額に利息を含めるかどうかという違いがあります。

・元利:利息分を返済額に含む。

・元金:利息分を返済額に含まない。

たとえば、毎月の返済額を1万円としたとき、両者には以下のように違います。

・元利:1万円を返済して、そのなかから利息を差し引き、残った額を元金に充当する。

・元金:1万円に利息を足した額を返済し、元金は1万円減る。

もし返済額が同じなら、「元金方式」のほうが早く元金が減ることになります。

2.定額と定率

リボ払いでは、毎月一定の額を返済することになっていますが、この「一定額」の決め方には「定額」と「定率」の2つの方法があります。

・定額:金額が決まっている。

・定率:金額ではなく残高に対する割合が決まっている。

定額方式では残高がいくらであろうと金額が一定になります。

返済額を1万円と決めたら、返済が終わるまでずっと1万円を返済し続けます。定率では、残高に対する割合が一定となります。たとえば割合を10%としたら、残高30万円なら3万円、残高15万円なら1万5000円というように、残高に併せて返済額が変動します。

3.残高スライド

「残高スライド」は、残高に応じて返済額が段階的に変動する仕組みのことです。定額方式では金額がスライドしますし、定率方式では割合がスライドします。

【定額スライド方式の実例】

残高5万円未満:返済額5000円

残高5万円以上10万円未満:返済額1万円

【定率スライド方式の実例】

残高30万円以下:返済額は残高の5%

残高30万円以上100万円未満:返済額は残高の3%

3種類の基本的な返済方式

1.残高スライド元利定額リボルビング方式

ほとんどのカードローンでは、返済方式は「残高スライド元利定額リボルビング方式」となっています。

金融機関によって呼び方は多少異なりますが、おおよそ同じ返済方式を指しています。

【残高スライド元利定額リボルビング方式】

・残高スライド:残高に応じて返済額が変動する。

・元利:毎月の返済額に利息が組み込まれる。

・定額:借入残高に応じた定額を支払う。

・リボルビング方式:一定の金額を支払う。

たとえば、借入金額が10万円超20万円未満なら、毎月の返済額を4000円という一定額にして、4000円のなかから利息を支払って、残った金額を元金の返済に充てるのが「残高スライド元利定額リボルビング方式」です。

2.残高スライド元金定額リボルビング方式

元金定額方式では、元金に返済する金額が固定されます。そこに利息返済分を足した合計額を毎月の返済額とします。

たとえば、20万円を借りたら毎月の元金返済分を2万円と固定して、追加の借入がなければ10回で返済が終了します。もし追加で借入した際には、そのときの残高に応じて返済額が変動します。

カードローンでこの方式を採用しているものは非常に少ないですが、たとえば「三井住友カード・ゴールドローン」などがこの返済方式を採用しています。

3.残高スライド元利定率リボルビング方式

三井住友カードを除けば、ほとんどの金融機関は「元利定額リボルビング方式」を採用していますが、大手の消費者金融業者のうちアコムは元利定率方式を採用しています。

この2社では、毎月の返済額は「借入金額に一定の割合を掛けた額」を返済することになっています。この「一定の割合」が定率を意味します。

・アコムの最低返済額の計算方法

借入残高 返済金額

30万円以下 借入残高×0.042

30万円超 借入残高×0.03

アコムで50万円を借りたとき、50万円×0.03=1万5000円が毎月の返済額となります。

元利定額方式と元利定率方式のどちらがお得か?

多くのカードローンが採用している「元利定額」と、アコムが採用している「元利定率」のどちらがお得に利用できるか、悩ましいところでしょう。

定率方式では、1000円単位で返済金額が少なくなっていくので、少額の借入のときには借入残高がなかなか減らないという傾向があります。

特に残高が2万円程度になったときに違いは顕著で、アイフルでは毎月4000円を返済しますが、プロミスでは最低返済額は1000円となるので、プロミスのほうが元金の減り方が緩やかになってしまう傾向があります。

とはいっても、これは残高がわずかな額になったときに起こる現象で、2万円なら一気に返済できるという人がほとんどでしょう。最も大切なのは、それぞれの金融機関が定める規定のほうです。

同じ「元利定額」方式で10万円を借りたときでも、楽天銀行なら毎月2000円の返済で済みますが、オリックス銀行なら毎月7000円の返済が必要です。

このとき、楽天銀行のほうが1回ごとの返済は楽ですが、その分返済期間が延びることになり、結果的に総返済額は大きくなります。

どちらの返済方式を選んだらお得とか、早く返済が終わるといった法則はなく、借りる自分がどれだけ毎月多くの支払いができるかに、かかっていると言っていいでしょう。

返済額はどう振り分けられるのか?

注意したいのは、ほとんどの金融機関では返済方式は「元利方式」であるという点です。

つまり、返済額のなかに利息が組み込まれている方式です。毎月の返済は、各金融機関で定められた一定の額を支払っていきますが、この「一定額」に利息が含まれているので、元金がどのくらい減るのか借りた側が自分で確認しないと分かりません。

「元金」方式なら、借りた額を返済額で割り算すれば完済までの期間は容易に計算できますが、元利方式ではその計算が複雑になってしまいます。

たとえば元利方式の金融機関であって金利が年率18%であるとき、30万円借りたら翌月の利息がいくらか計算できるという人は非常に少ないでしょう。

翌月の利息は4438円です。

最低返済額が1万円のとき、元金の返済に充てられるのは5562円です。1万円も支払ったのに、元金は5000円程度しか減りません。そのため、いくら返済してもなかなか借金が減らないという不満につながってしまいがちです。

カードローンの返済期間

カードローンに「返済期間」がないのはなぜ?

カードローンには「返済期間」に関する決まりはありません。

いったん「3年」「6年」といった契約期間は存在しますが、これは自動的に更新されることになっています。自分で返済期間を調整して返済していくのがカードローンで、これを当座貸越契約と呼びます。

当座貸越では、あらかじめ定めた利用可能額の範囲内なら自由にお金を借りられることになっています。

解約するには借入したお金を完済している必要がありますが、返済期間に制限はありません。

個人がお金を借りる方法として、カードローンの他に目的別ローンやフリーローンというものがあります。

目的別ローンの代表が住宅ローンやマイカーローンです。

フリーローンは目的は問わないが、借入期間を定めて分割払いで返済していくローンのことです。この2つのローンでは、借入額とともに毎月の返済額と返済期間を契約に含みます。この貸付形態を「証書貸付」と呼んでいます。

カードローンのように利用可能額を設定するのではなく、必要な額だけを借りて返済していくものです。

カードローンの特徴は、資金使途が自由という点です。使い道が自由で、返済期間も決まりがなく、使いやすくしたものが消費者金融業者や銀行が提供するカードローンです。

契約期間内なら入出金が自由

カードローンでは借入限度額が設定され、その範囲内ならいつでもいくらでも借りることができます。返済期間に定めがないため、借りている側が自分で決める必要があります。

自由度が高い分、借りる側がしっかりと管理していかないと、ずるずると返済しては借りるという状態が継続して、なかなか借金が終わらないという感覚に陥りがちなので注意しましょう。

生活費や趣味の費用としてカードローンを利用した場合には、約定返済とともに臨時返済をして、少しでも返済期間を短くして返済額を抑えていくよう計画していく必要があります。

できれば、借入前に自分に合った返済方法を考えておき、延滞することなく毎月返済して完済するようにしましょう。

カードローンの利用では、必要額だけを借りて追加の借入はなるべくしたくないところです。追加の借入は少額であれば、毎月の返済額を少し上げる程度で対処できますが、完済までの総利息額には大きな影響があります。

いつまでに完済すればいいのか?

カードローンの契約をすると、いったん「返済期間」が設定されます。消費者金融業者のカードローンなら「6年」というのが一般的です。

3年という設定のカードローンもあります。銀行のカードローンでは1年になっているところもあります。6年なら返済は可能でも、1年以内に完済するのは困難と思う人も多いでしょう。

ところが、この返済期間として設定されているものは、正確には「契約期間」と言うべきものであって、完済のリミットを示したものではありません。

カードローンで「返済期間」として設定されている期間は、正確には「次の契約見直しの時期」とみなしたほうが現実に即しています。

たとえば6年と設定されているカードローンがあったとき、この期間が過ぎたら再度審査して契約の見直しをする可能性があることを意味します。

延滞や遅延を繰り返すといった問題行動がない限りは、カードローンの「返済期間」つまり契約期間は自動更新されます。

追加借入も自由

カードローンの契約では、いったん返済期間は決まりますが、借入限度額の範囲内で借りている限り、何度追加で借りても返済期間が延びることはありません。

借りることのできる金額が残っていれば自由に借りることが可能です。

たとえ完済してなくても、返済期間は自動的に更新されます。50万円の契約をしたときに30万円借りると、残りの20万円はいつでも借りることが可能です。

返済期間が3年となっているカードローンで、まだ返済が残っている状態であっても、自動的に更新されて使用を継続できるようになっています。

カードローンは自由度が高く、定められた範囲内ならいつでもいくらでも借りることができます。そのため、使い方次第では非常に便利ですが、反面でいつまで経っても返済が終わらないという状態にもなりがちです。

カードローンの返済金額は?利息計算方法も知っておこう

そもそも金利って何?

カードローンの返済を考えるとき、欠かせないのが金利についての知識です。

契約のときに確認する商品説明には「実質年率」「年利」などと記載されているものですが、借りる時点ではあまり気になる人も多くないでしょう。

金利や実質年率、年利などと呼ばれるものは金融機関へ支払う手数料を計算するための数字です。金融機関からお金を借りると、その「レンタル料」がかかります。DVDを借りると1日あたりのレンタル料がかかりますが、お金を借りるときにも同様にレンタル料が要求されます。これを計算するための数字が金利です。

カードローンでは通常、金利は年利で表示されます。年利は「1年間お金を借りっぱなしだったときに元金に対して発生する利息の割合」を意味します。

金利18%のカードローンで10万円を借りると、1年間の利息は1万8000円として計算されます。

ただし、実際は利息は1日ごとに発生することになっており、多くの消費者金融業者・銀行のカードローンでは1ヶ月ごとに支払いをする必要があります。そのため、単に元金に年利を掛け算しただけでは、利息を割り出すことはできません。

契約時には上限金利が適用される

銀行や消費者金融業者のカードローンのホームページやパンフレットを見てみると、「借入利率」が表示されています。

これはほとんどの場合で年率です。

たとえばプロミスのホームページを見てみると、借入利率として「4.5%~17.8%」と表示されており、かなり幅のある数字になっています。

下限金利と上限金利を比べると3倍以上の開きがあります。発生する利息の差も大きくなることが容易に推測されます。

ここで注意したいのは、普通は初めて契約するときに適用される金利は、そのローンのなかで最も高いものとなるという点です。

もし、金融機関のカードローンを金利で比較するなら、下限金利ではなく上限金利で比べましょう。

一部の銀行のカードローンでは、申込者の収入によっては上限金利未満の金利が適用されることがありますし、ネットバンクのなかにはキャンペーンとして初めて契約する人向けに有利な金利を提供することもあります。

ただ、消費者金融業者ではそういう事例はレアケースで、どれだけ年収が高い人であっても、上限金利が適用されると考えていいでしょう。

上限金利は利息制限法という法律で最大金利が決められています。

利息の計算方法

カードローンでは通常、金利を「年利」として表示します。

一般的な金融機関が提供している個人向け融資であれば、ほとんど金利は年利とイコールと考えていいでしょう。業者や銀行によって「借入利率」「融資利率」「金利」「実質年率」など呼び方は変わりますが、実際にはほぼ同じものを指しています。

「1年間に借りっぱなしだったときに元金に対して発生する利息」の割合を示したものです。実際には1日ごとに発生するので、しっかりと計算の仕方を覚えておきましょう。

・利息の計算式

借入金額×年利÷年間日数(通常は365日)×借入日数=利息

たとえば10万円を年利18%で30日借りると、以下のように計算されます。

・10万円×18%÷365日×30日=1479.452…

1円未満を切り捨てると1479円となります。

返済額に含まれるもの

ほとんどの金融機関では、返済方式は「元利」方式です。

つまり、返済額のなかに利息を組み込むやり方です。「借入額×年利÷年間日数×借入日数」で計算される利息を、返済額から差し引いた金額を元金の返済に充てることになっています。

たとえば、SMBCモビットで30万円を借りると、最低返済額は1万1000円と設定されます。SMBCモビットの上限金利である18%の金利で30万円を30日間借りると、利息は4438円となります。

利息はお金を借りたときのレンタル料です。つまり「今月の借入手数料」です。

水道を使ったら水道料金を支払うように、お金を借りたら利息を支払わなくてはなりません。

SMBCモビットにレンタル料として1万1000円を支払うと、利息である4438円が真っ先に差し引かれます。4438円はSMBCモビットに支払う手数料、サービス料です。

支払いの結果、元金の返済に充てられるのは6562円となります。借入残高は29万3438円となり、さらに翌月に利息の計算式で求められる利息を徴収され、残った額を元金に充当します。

50万円借りると返済金額はどうなる?

1.消費者金融業者

消費者金融業者の大手5社から50万円を借りたときの返済額を考えてみましょう。

それぞれの業者ごとに毎月の最低返済額が異なっていることもあり、若干の違いが出てきます。金利はその業者の上限金利が適用されるものとします。返済は毎月1回の約定返済をするだけのとき、以下のように計算されます。

業者名金利毎月の返済額総返済額
プロミス17.8%1万3000円74万6185円
アコム18.0%1万5000円69万8332円
アイフル18.0%1万5000円75万1085円
レイクALSA18.0%1万4000円72万1462円
SMBCモビット18.0%1万3000円75万1085円

2.銀行カードローン

銀行のカードローンは、基本的に消費者金融業者よりも金利は低めの設定です。

ただし、毎月の最低返済額も低めの設定で、最低返済額だけを毎月の約定返済で返済していると総返済額は消費者金融業者よりも増えてしまうこともあります。大手の5行で比較すると以下のようになります。

銀行名金利毎月の返済額総返済額
三菱UFJ銀行14.6%1万円77万5097円
三井住友銀行14.5%1万円77万1600円
みずほ銀行14.0%6000円185万3682円
楽天銀行14.5%1万円77万1600円
じぶん銀行17.5%1万円90万2230円

どうしても借金返済できない場合の対処法

これまで紹介した方法を使っても、どうしても借金を返済できないときもあるでしょう。

そんな時のために日本では借金を減額したり免除したりするセーフティネットが用意されています。

本当に最後の手段なので簡単な解説に留めますが、どうしても必要なら検討してみましょう。

任意整理

「借金の減額」「金利の引き直し」など債権者との交渉で、毎月の返済額を調整する方法です。

借金を免除するのではなく、無理なく完済できるようにするのが目的になります。

任意整理後は将来の利息がカットされ、結果として返済負担は少なくなります。

減額の幅は他の方法より少ないのがデメリットですが、裁判所を介さずに手続きができます。

個人再生

裁判所で現在の借金返済が困難であることを認めてもらったうえで、最大で10分の1まで返済額を減額する方法です。

残った借金は3~5年かけて完済していくことになります、

完全に免除されるわけではありませんが、住宅などの財産はそのままにしておけるのがメリットです。

ただ、裁判所を使うことで任意整理よりは手続きに手間と時間がかかります。

自己破産

自己破産は裁判所に認めてもらうことで、借金の支払い義務を免除してもらう方法です。

ほかの方法と違って全額が免除されますが、住宅などの財産は手放す必要があるのがデメリットになります。

ただ、自己破産したから会社をクビになるといった不利益を被ることはありません。

カードローンの借金返済に関するQ&A

最後に、カードローンを利用した場合の借金返済について、疑問に感じやすい点をQ&A形式でまとめました。

返済計画書の提出は求められますか?

最初から返済計画書の提出を求められることはありません。

ただ、最初に自分で作成して持っておくと確実な返済のための一助になります。

返済できるか不安なのですが、相談できますか?

消費者金融によって対応はまちまちですが、返済相談を受け付けていることもあります。

たとえばプロミスの「お客様サービスプラザ」ではマネーアドバイザーという社員が在籍しており、返済遅れの相談、返済計画の立案など、借金の不安を解決してくれます。

参考:プロミス|お客様サービスプラザとは


おまとめローンにデメリットは何かありますか?

たとえば「審査難易度が高い」という点はデメリットです。

一般的なカードローンとちがって「返済できない破綻寸前」の人がターゲットですから、厳しくなるのは当然ですね。

借入をまとめたうえに返済ができないと消費者金融では大打撃ですから、融資できるかは慎重に審査されることが予想されます。

【借金返済計画】借りる前に考える賢い借金の返済方法 まとめ

カードローンを利用するにあたっては、利息の計算方法や返済方法についての正しい知識を持ちましょう。

上手に返済すれば利息を節約できます。

漫然と返済しているだけでは、なかなか元金は減りません。

返済シミュレーターなどを使って、計画的に返済するように心がけましょう。

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